ディスクユーティリティでのセキュリティオプション付き消去に掛かる時間

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Macにインストールされているディスクユーティリティで、HDDに書き込まれたデータを再フォーマット時に消去することができます。フォーマットのみでは復元ソフトによってデータが復活する可能性があるので、Mac本体や外付けHDDを売却・譲渡する際には必ずセキュリティオプション付き消去を行いましょう。

ディスクユーティリティは、アプリケーション > ユーティリティにあります。

DiskUtility

ただしデータ消去にはかなり時間が掛かります。実際どのくらいの時間が必要なのか、この記事ではセキュリティオプション付き消去に掛かる時間を調べています。

消去に要する時間は容量に比例して長くなるため、まず低容量HDDで消去の時間を測り、それを元に大容量HDDの消去に掛かる時間を予想しました。

作業環境
Mac iMac 2017 (3.6 GHz Intel Core i7)
OS macOS Sierra 10.12.6
ディスクユーティリティ ver. 16.3
外付けHDD Thunderbolt 2 接続
HDD 型番 WesternDigital 1500 HLFS (WD VelociRaptor)
HDD 容量 150 GB
HDD フォーマット形式 Mac OS拡張 (HFS Plus)

セキュリティオプション

書き込まれているデータの消去は、データ自体を消すのではなく新たなデータを上書きすることによって行い、繰り返し上書きすることでより復元されにくくなります。

Macのディスクユーティリティのセキュリティオプションでは、0回(上書きなし)、2回、3回、7回の上書き消去が選べます。

  1. 左のリストでフォーマットするHDDを選んで「消去」をクリック。

    Diskutility
  2. 「セキュリティオプション」設定後に消去を実行。

    Diskutility

ただし、SSDではセキュリティオプションが利用不可となるので、SSD使用開始時のFileVault(システム環境設定の「セキュリティとプライバシー」で設定)が推奨されています。

「セキュリティオプション」を設定せずに消去を実行したときは、上書きなしの消去(フォーマット)になります。HDDを自分自身で使い続けるときはこれで問題ありません。

上書き 2回

ランダム書き込み 1回 + ゼロ消去 1回

initialize

結果:24 分

計測結果より、1 GBあたりの消去時間は、24 分 ÷ 150 GB = 9.6 秒

1 GB/9.6 秒で計算
1 TB 2 時間 40 分
2 TB 5 時間 20 分
3 TB 8 時間
4 TB 10 時間 40分
8 TB 21 時間 20分

同一条件(HDD以外)で WD Caviar Green WD20EARS 2TB の消去に要したのは 6 時間

WD GreenシリーズのHDDは、可変回転 InteliPower方式(低温・静音仕様)の低速HDDなので、上書き 2回の場合、3 時間/1 TBと考えておけばこれより時間が掛かることはほとんどないのではないか。

一般的な外付けハードディスク 2TB(7,200 rpm) の実測値は 4時間弱で、上書き 2回の場合、2 時間/1 TBでした。

上書き 3回

米国エネルギー省(DoE)規格に準拠。ランダム書き込み 2回 + 既知データ書き込み 1回

initialize

結果:1 時間 13 分

計測結果より、1 GBあたりの消去時間は、1 時間 13 分 ÷ 150 GB = 29.2 秒

1 GB/29.2秒で計算
1 TB 8 時間 7 分
2 TB 16 時間 14 分
3 TB 24 時間 20 分
4 TB 32 時間 28 分
8 TB 64 時間 56 分

上書き 7回

米国防省(DoD)5220-22-M 規格に準拠。上書き 7回

initialize

結果:2 時間 50 分

計測結果より、1 GBあたりの消去時間は、2 時間 50 分 ÷ 150 GB = 68 秒

1 GB/68 秒で計算
1 TB 18 時間 53 分
2 TB 37 時間 46 分
3 TB 56 時間 40 分
4 TB 75 時間 32 分
8 TB 151 時間 4 分