Photoshop CS4 64bit版は 32bit版より速いか?

Photoshop CS4では、Windows版のみ 64bit対応となり Mac版は 32bitアプリケーションのままです。

数字だけ見ると「32bit → 64bit」で2倍パワーアップ!? もし、64bit版が速いなら Windowsをメインマシンにしようかなと考え、32bit版(MacOSX 10.5) と 64bit版(Vista 64bit) のRAW → PSD書き出し速度比較をしてみた。

Windows Vistaは Boot Campで Macにインストールしているので、MacOSX 10.5、Vistaとも同じMacProを使用。

計測

RAWデータ[800万画素]/400カットをPhotoshop形式データへ書き出す時間を計測。BootCampでの運用を考えて、書き出し先(保存先)のディスクを Mac と Windows両方のフォーマット形式で行った。

 32bit版
(MacOSX 10.5)
64bit版
(Vista 64bit)
HFS+(Mac形式)12分04秒14分51秒
NTFS(Windows形式)15分07秒15分00秒

MacOSX 10.5 の Photoshop CS4 32bit版で Mac形式のディスクに保存するのが一番速いことが分かった。

Vista 64bit版に Photoshop CS4をインストールすると、Photoshop の 32bit版と 64bit版両方のバージョンがインストールされるが、この両バージョンでも試してみた。

RAWデータ[800万画素]/84カットを Photoshop形式データへ書き出す時間を計測。2回の平均。

 32bit版
(Vista 64bit)
64bit版
(Vista 64bit)
NTFS(Windows形式)2分22秒2分47秒

なんと 32bit版のほうが速いという結果になった! タスクマネジャーで見ていた限りでは処理中のメモリ使用量はどちらも同じくらいだった(Vista全体で2.1GBくらい)。

考察

Photoshop CS4に割り当てることが出来るメモリ量の違いを以下に示す。

Mac 32bit版のメモリ設定は最高でも3GBまでしか使えない

photoshopcs4_mac_memory.gif

Windows 32bit版のメモリ設定は Macより微妙に多いが約3GB

photoshopcs4_32v_memory.gif

Windows 64bit版のメモリ設定は搭載しているメモリによる

photoshopcs4_64v_memory.gif

開いているデータに 3GB以上のメモリが必要なときには、64bit版のほうが動作が速くなるが、それ以下のときはアプリケーションの性能の差が出るのではないかと考えられる。

画像を開くのに必要なメモリ容量はデータサイズの3倍といわれていたような気がする(今は違うかも知れません)ので、1GB以上のデータサイズならば、64bit版 Photoshopのほうが動作が速くなると思われる。比較的小さいサイズしか扱わないのであれば、64bit化は関係ないようだ。

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