プロテクトフィルター比較:フィルターなし, ケンコー ZX, ケンコー HMC, Amazonベーシック

レンズ保護のためにプロテクトフィルター(保護フィルター)と呼ばれる可視光に影響を与えないフィルターを付けることが多いです。もちろん付けなくても大丈夫なのですが、不用意に何かにぶつかったりしてレンズ面が傷つくことを防げますし、汚れても簡単に清掃することができます。レンズの前玉を交換するよりもフィルターの交換のほうが安価で済むということもあって野外で撮影するときは必ず付けるようにしています。

超高画素カメラの Canon EOS 5Ds とその解像力に定評がある SIGMA Art 50mm F1.4 DG HSM レンズを購入したときにプロテクトフィルターはどうしようかと考えて、4K, 8Kカメラ対応の「ケンコー ZX プロテクター」を購入。

filters

ZX プロテクターの製品ページには「ZX[ゼクロス]と一般的なフィルターの比較」が示されていて、超高解像なカメラだとこんなに差がでるものなのか?と驚愕したのが買った理由です。

そこで、レンズフィルターを装着するとどのくらい画質に影響があるのか、高性能をうたうフィルターと廉価なものの写り方の差はどのくらい?など、改めて比較テストを実施しました。

テスト方法

カメラEOS 5Ds(5,060万画素)
レンズSIGMA Art 50mm/F1.4 DG HSM
フィルターフィルター未装着ケンコー
ZX プロテクター
ケンコー HMC プロテクター
Amazonベーシック UV保護フィルター

最も解像力が高くなる F8 で撮影して、ピントがしっかり合っている箇所をトリミングして比較しました。

fullsize

撮影はあえて条件が厳しくなるように撮ったりはせずに標準的な環境で行っています。ギリギリの性能テストでなく、通常の撮影の中でフィルターの実際の役割はどうなのか? フィルターによって描写に差はどのくらいでるのか?を探るのが目的なのでいつも通りです。

そして、結果判定も目視です。写真を見るときにわざわざメーターで透過率や濃度を測ったりして「透明感がすばらしい!」などと判断しないので、目で見て分かることだけでいいと思う。もし数値に差があっても見た目が同じなら一緒。

テスト結果

フィルター未装着

sigma50-nofilter-f8

ケンコー ZX プロテクター

sigma50-zx-f8

ケンコー HMC プロテクター

sigma50-hmc-f8

Amazonベーシック UV保護フィルター

sigma50-amazon-f8

考察

明確な差はなし。

すべてのフィルターで画像の劣化は感じられない。フィルターを付けても付けなくても同じ写りならレンズ保護のために付けておく方がいいということが分かった。

もっとも価格が安い「Amazonベーシック UV保護フィルター」だと少しぐらい劣化するのかなと思ったら全然大丈夫だった。フィルター面に直射日光が差し込むような極端な悪条件だと差が出るかもしれないけれど、そういう状況ではもともと写真を撮らないだろうからそこまでを考慮しなくてもいいと思う。仮に、フィルターの影響で画質が悪くなりそうならフィルターを外せばいいだけのことだ。

ただし、さらに高解像度なカメラだと結果は異なるのかもしれない。今回のテストで使ったカメラとレンズとフィルターの組み合わせでは明確な差はなかったということです。

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