一太郎で電子書籍を作ろうとして、上手くいかなかったこと

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電子書籍の制作で、一太郎を使って ePubを作ろうとしたけれどできなかったことを記録しておきます。

使い方が良くないか、一太郎の仕様なのか、またはその両方が原因かよくわからないけれど、一太郎で電子書籍をつくることは断念した。解決方法は示せませんが、トラブルの原因を知る一助になれば幸いです。

制作に使用した一太郎は、バージョン:24.0.1
version2401

どのような電子書籍を作ろうとしていたのか?

これがあまりにも特殊な本であれば一太郎では無理だろ!というツッコミがあるかもしれないので、説明しておきます。日本語、縦書きで、文章の間に写真画像がある、リフロー型の電子書籍です(出版後に発行停止しています)。

最終的に、文章の間に収まる写真画像は、これよりもやや小さなサイズになっています
v1000-layout

画像レイアウトが一太郎と実機で違う

確認提出確認フェーズでは、実際のレイアウトを確認することができます。

提出確認の画面。画像を配置(枠の基準:行、文字よけ:配置しない)した状態
確認フェーズ = 枠の基準:行、文字よけ:配置しない
提出確認の画面。上記画像の全ページ表示
確認フェーズ = 枠の基準:行、文字よけ:配置しない

画像を文章の間に配置して(画像挿入だけ)、作業フェーズの提出確認で見た状態と、出力したmobi を Kindle Fireで表示した画面が異なる。

ディスプレイを横にした場合、画像が表示されない(あるいは、時々、表示される)。
よこ画面で見たとき
ディスプレイを縦にした場合は、画像が表示される(ただし、配置される位置が画像の縦横比率によって異なる)。
たて画面で見たとき

上記は検証のために再作成したものです。本の制作中は画像が100%表示されない(縦位置の画像の長さが短くなる)現象が発生して、原因がわからず困った。今回はその症状がでないのが謎だ。

画像に対して位置指定をしていないにも関わらず、配置される位置が画像によって変わってくるのが不思議。なにを基準に画像の位置が決まるのだろうか?

縦組み書籍を iOSで表示させると、横組みになる問題

iOS機だけであるが、縦組みの書籍の場合、ファイル名の付け方で縦組み/横組みが変わる。

ePubデータからazkを生成して、iOS機(iPad)で表示すると、英数字ファイル名の場合は正しく縦組みで表示されるが、日本語ファイル名だと横組みで表示されてしまう。

なお、Kindleプレビュアと Kindle Fireでの表示は、ファイル名が英数字/日本語どちらでも正しく表示できる。

ePubのファイル名が英語では問題なし

一太郎で出力した ePubを Kindleプレビュアで mobiと azkに変換
azk-english-name
上記の azkデータを iPadのKindleアプリ(横向き画面) で表示 → 正しく縦組み
epub-azk-ipad 縦組み

ePubのファイル名を日本語にすると、azkのみ表示が変わる

一太郎で出力した ePub(日本語ファイル名)を Kindleプレビュアで mobiと azkに変換
azk-japanese-name
上記の azkデータを iPadのKindleアプリ(横向き画面) で表示 → 横組みになる
epub-azk-ipad 横組み

この「iOS機だけ横組みで表示されてしまう問題」は、一太郎で出力したデータをiOS機で表示させる時だけの問題なので、「そうなるもの」という認識を持っていれば対策が立てられる。

実際に出版した書籍で、どのように表示されるかは不明だが、Kindleプレビュアと同じ表示になるのではないだろうか。

一太郎から出力される ePubデータに、縦組み、横組み、両方のCSSファイルが残っているのが、原因ではないかと思う。この現象は、一太郎、あるいは変換に使っている Kindleプレビュアのバージョンアップで解消される可能性がある。

メモリ不足、ePubの作成に失敗

空きメモリ不足のため実行できません。
メモリ不足
EPUBファイルの作成に失敗しました。
ePub作成失敗

一太郎のデータサイズが 80MBあたりを超えると、mobi(中間ePubも同時に)出力 → 「空きメモリ不足のため実行できません」、ePub出力 → 「EPUBファイルの作成に失敗しました」のエラー表示がでて、データ作成に失敗するようになった。

搭載メモリは 24GBなので、少ないことはないはず……。

画像配置の問題を回避するために、出力したePubデータを元にして、ePubエディタの Sigilで書き直そうとしたら、そもそものePubが出力できなかった。