Macを冷やす! 空冷ファンを制御するソフトウエア「Macs Fan Control」

Macは静寂性を重視しているためか、高負荷時でもたいして空冷ファンの回転数が上がりません。そのため廃熱が発熱に追いつかず、暑い夏などには動作が不安定になることがあります。

これは、いわゆる熱暴走と呼ばれるものですが、高負荷の動作をやめて内部温度が下がれば正常に戻ります。ただ、繰り返すと内部パーツの製品寿命が縮まる可能性があり注意が必要です。

私が使用している MacPro Early2008は、とても発熱するメモリが装着されているため、廃熱が足りずに内部に熱が溜まる状態が続くと、メモリが高温になりすぎて故障が多発します。買ってから数年は大丈夫でしたが、使用期間が長くなるにしたがって何本ものメモリが壊れてしまいました。

空冷ファンの回転数を上げて内部温度を下げる

内蔵されている空冷ファンの回転数を制御するソフトウエアを使って、Macの内部温度を下げることが可能です。

Macs Fan Control

ファンを早く回せばそれだけ風量が増えて温度が下がる反面、騒音は増します。どの温度あたりでどのくらい回転数をあげるかは、Macs Fan Controlの設定で調節することができます。

Macs Fan Controlの設定

使い方はとても簡単。制御方法を選んで、目安にするものを決めるだけです。内部ファンは機種に応じて表示されるので、下記の画像(MacPro Early2008)と表示が異なる場合があります。

  1. 内蔵ファンの制御方法で「自動」あるいは、「Custom」を選択します。
    設定画面
  2. 「Custom」を選ぶと、2つの制御方法があります。
    • 回転数を一定値
    • センサー温度による制御
  3. 「センサー温度による制御」は内部温度センサーに応じて自動で回転数が増減します。プルダウンでセンサーを選択し、ファン速度が増加を始める温度と最大温度を決めます。
    設定画面

どのセンサーを目安にして、設定温度をどのくらいにするかは一概にはいえません。騒音が我慢できる範囲で、できるだけ冷えている状態がいいですが…… いろいろ試して下さい。

所有 MacPro Earlyの設定

MacPro Early2008では、IO/PSファンの回転数を上げても内部の温度はほとんど変わらなかった(ただうるさくなるだけだった)ので、その2カ所は自動にしておき、CPU_MEM/EXHAUSTを Customのセンサー温度による制御にして、内部温度センサーで最も温度が高いDIMM Module 2 を目安にしています。速度増加温度は、高負荷時に回転数が上がるように設定しました。

ただし、ファン回転数を上げれば、DIMM Moduleの温度は下がりますが、Northbridge Chipや PSU1などの温度は変わらないため、これらは空冷効率が低いところに設置されているのかも知れません。

所有 MacBook Pro(Retina, Mid2012) の設定

MacBook Pro設定画面
Custom のセンサー温度による制御にして、CPU Core 1 の温度を基準にしている
MacBook Pro設定画面
CPU Core 1 が少しでも熱くなればすぐにファンの回転数が増すように設定

MacBook Proの内部構造について詳しくなく、ファンの右と左で何を冷やしているのやら分かりませんが……。この設定は騒音度外視なので、公共図書館など静寂が必要な場所では設定を変える必要が生じます。

Boot Campの Windowsにも忘れずに!

Windows版も用意されているので、MacでWindowsを動かす場合はインストールしておきましょう。

Windows7の設定画面
Windows版も同じ使い勝手です(画像は Windows7)

ノートパソコンは外部ファンで冷やす!

ノートパソコンなら外部空冷ファンで風を当てるほうが手っ取り早く確実。いままで使った中では、ELECOMのノートパソコン用冷却台が最高に冷えます。

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