TAKEN :-)おれ研究所

プロラボでフィルム現像を頼む方法

35mm FILM

街のDPE店でフィルム現像を依頼する時は、お店に行って「(フィルムを渡して)これの現像、お願いします」でいいわけですが、プロラボだとただ普通に現像するだけではなくてもっといろいろなことができます。

プロラボで「現像、お願いします」と依頼すると、「ノーマルですか?」と確認されることがあります。

このノーマルとは、ふつうの標準時間の現像のことです。なぜ、わざわざふつうに現像するかを聞かれるかというと、プロラボはふつう以外の現像処理ができるのです。

増感現像と減感現像

フィルム感度

フィルムには感度というものがあります。感度表示は、ISOいそと感度の高さを示す数字を合わせて、ISO100 とか ISO400 のように示されています。

感度が高いフィルムは光に対する感受性が良いため、光の少ないところでも速いシャッター速度(または、深い被写界深度)で写真を撮ることができます。しかし、粒状性やシャドー部の描写は感度の低いフィルムの方が優れています。

感度というものはそれぞれのフィルム固有のものですが、現像処理によって感度を変えることができます。

現像でフィルム感度が変わる

標準現像時間より長く現像すれば感度が上がり、短い現像時間だと感度が下がります。

感度が上がる(増す)= 増感現像
感度が下がる(減る)= 減感現像

増減感は感度が2倍(1絞り分)を1段階として表し、1段増感する(+1増感)とか1段減感(−1減感)する、というふうに言います。

感度がISO100のフィルムを、+1増感するとISO200のフィルムになり、+2増感するとISO400のフィルムになります。

増減感による感度の変化
−1減感 元の感度 +1増感 +2増感
50 100 200 400
200 400 800 1600

便利な増減感現像ですが、フィルム感度が増減すると同時にコントラストや粒状性、カラーバランス、シャドー部の描写が悪くなります。増減の幅が大きいほどどんどん悪くなっていきます。

また、無限に増減感の処理は出来ません。フィルムにもよりますがおおむね、−1段から+2段くらいまで(増感に強いフィルムで+3段くらいまで)でしょう。

増減感と画質はトレードオフの関係にあるので、一番良い結果を出せるのはノーマル現像といえます。

ISO100のフィルムをISO400だと思って撮ってしまった!→露出が、−2段アンダー >>> +2段増感現像というふうに、増減感現像は救済的な露出の調整に使われたりもしますが、

増感することによって、わざと粒状性を悪くしてざらついた感じの写真を作ったりすることもあります。

増減感の指示

増減感の段階は、通常1/3段階刻みで依頼できます。増感現像を依頼するときは、

+1/3増感
+2/3増感
+1増感
+1と1/3増感
+1と2/3増感
+2増感

のいずれかで指示します。
減感の場合も同じように、

−1/3減感
−2/3減感
−1減感

とします。

以上は、ポジ・フィルム現像の場合です。ネガ・フィルムの増減感はラボで確認してください。

切現

切現きりげんとは、フィルムを1本まるごと現像するのではなくて何コマ分かを切り取って現像することです。

同じフィルムの中の全カットが同じ露光状態で撮られている時は、切現でテスト現像をしてから本番現像をするという方法があります。

切現の指示

切現を依頼するときは、「切現2コマ、ノーマル」というように『切現』指示と切るコマ数(カット数)と、そのフィルムの切れ端に対しての現像指示を伝えます。

35mmフィルムの場合はコマ数を伝えるだけですが、ブローニーフィルムはフォーマットサイズ(6x4.5, 6x6, 6x7, 6x8, 6x9)によって1コマ毎の幅(長さ)が違うので、「6×6の2コマ」というふうにフォーマットサイズとコマ数を伝えます。

35mmの切現はフィルムの最初のコマからの切断ですが、ブローニーの場合はフィルムの最後からの切り取りになります。撮影後のフィルムの巻き方が35mmとブローニーでは逆になっているためです。

なお、カットできる最小コマ数はプロラボによります。お店で確認してください。

1カット無駄になる

「切現2コマでノーマル現像」を依頼した場合、現像作業をする暗室の中で2コマ分のフィルムを切り離し、その分だけノーマル現像がされます。このときの2コマという長さは多少前後します。切断により必ず1コマは画面が切られます

切現の図解
切現の図解

切現の残りのフィルムは「保留」としてラボ預かりになります。切現後に保留分を現像しない時は返却してもらえます。

結果を検討する

切現後のフィルム
切現で現像したフィルムを検討します。

きれいな状態の絵が出来ていれば、そのまま切現の時と同じ現像指示で残りのフィルムを現像します。

もし、露光がアンダー、オーバーな時は、次の現像で増感・減感を指示します。

アンダー(写真が暗すぎる)⇒ 増感
オーバー(写真が明るすぎる)⇒ 減感

いろいろな状態の時にどのくらい増減感するかは経験して覚えるしかありません。増減感1段分は露出1段分と理論的には同じですが、まったく同じではありません。好みにもよりますが、減感はあまりいい結果がでないでしょう。

切現後に次の現像指示が自信を持って出せない時は、再度、切現をするということもできます。

本番現像

切現(テスト現像)の結果を見て、保留分の本番現像を指示します。

テスト切現後に本番現像をする

切現で必ず1コマだめになりますが、全部のコマがだめになっていたかもしれないのが救えるかもしれません。

切現後のフィルム

フィルムの中の露光条件がバラバラなときは、切現テストをしてから本番現像するという方法は当然ながら使えません。

2本以上のフィルムを撮っている場合は、すべてのフィルムの露光条件が同じなら1本だけ(切現でなく)最初に現像してみて、その結果で2本目以降を現像するという方法もあります。

テスト現像をしてから本番現像をするというのは露光条件に厳しいポジ・フィルムの現像(ポジ現像)の場合です。

ネガフィルムの場合は露光の寛容度が広く、プリント時にも若干調整が効くためよほど特殊な条件でもない限りテスト現像をすることは必要ないと思います。